「オムレツ」


君の寝顔が好き ソファで寝てしまった君に
毛布を掛けるときの自分も割と好きだったり

駅前で君を待って 近所のスーパーで買い物して
お金が足りなくて ティラミスかあたりめどっちを返すかでもめて

帰り道すり寄ってくる猫をあやす君
僕はあたりめ想う 「つまりこれが……」

僕と君のありふれた風景 そういうのって
考えてみると笑えるんだ あったかいんだ
だから僕はつまりこれが つまりそれが
幸せって言うのかなって思うんだ


日曜は君が起きないから僕はちょっと早めに目を覚まして
パンを焼いてみたり コーヒーを淹れてみたり
ああそうだ ついでにオムレツも作ろう でもなんかうまく作れないや

眠い目こすって君は「おはよう美味しそうね。
ありがとう、よくできてるよ、そのスクランブルエッグ」って笑って

僕と君のちょっとマヌケな風景 そういうのって
何だかとてもクセになるんだ 気持ちいいんだ
だから僕はつまるところ こんな所に
幸せってあるのかなって思うんだ


夢に見た一人暮らしは
気がつけば一人ぼっちの暮らし
君の手の温もりがなんて言うか……良かったんだ
ようするに僕は嬉しかったんだ

僕と君の愛であふれる風景 ねえそういうのって
何でもないフリをしてやり過ごしてしまうけれど
だけど僕は絶対にそれが
幸せって言うんだなって今日はつくづく思うんだ


そのうち猫を飼おう 今度はあたりめも買おう
いつでも毛布を掛けてあげる オムレツは練習しないでおくよ

(c)2008 SHIMADA JUN. All rights of the manufacture and owner of the recordreserved.
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